4月28日(月)の中学1年生は、実に多くのことをやり遂げました。
午前に、サイエンス=コミュニケーション=プログラムの講話と講座
(詳細は聖園だより「学びと進路」の"サイエンス=コミュニケーション=プログラム①②"をご覧ください)
で科学の基本・人間の基本を学び、
午後は、進路ガイダンスで、進路の基本を学びました。
なんと、一日で、科学の基本・人間の基本・進路の基本を「学び、体験し、考察」したのです。
とても充実した一日で、帰宅して、すぐに寝てしまい、翌朝まで目が覚めなかった生徒がいたくらいでした。
本当によくがんばりました。
さて、進路ガイダンスでは、聖園での進路の基本として、次の6点を確認しました。
①そもそも進路とは?
②夢や目標はどうやって決めるの?
③聖園の6年間に磨くこと①
④聖園の6年間に磨くこと②
⑤6年後にあなたが身にまとうもの
⑥聖園を卒業した後に
特に今回は、①~④に焦点がありました。それは、
⑤と⑥にむけた具体的な動きだからです。
⑤は「聖園の空気」。
卒業生たちは、たとえ、面識が一切なくても、海外ですれ違っただけで、
なんとなく互いに「聖園生」とわかるそうです。
それは、聖園生たちが身にまとっている空気があるのだそうです。
6年間で自然と身にまとうものなのだそうです。
⑥は「他者のために、他者とともに、自分を豊かにする」生き方。
聖園生たちが身にまとう空気の正体ともいえるものです。
これらを自分の心身の隅々まで行き渡らせるために、
①~④の確認が必要でした。
生徒たちのまとめをもとに紹介します。
①そもそも進路とは? 「人生そのものである」
②夢や目標はどうやって決めるの? 「たくさん持つ・作業をする・コラボする」
③聖園の6年間に磨くこと① 「全身に宿る心」
④聖園の6年間に磨くこと② 「心の一部である頭」
さすが聖園を志し、努力し、そして入学した子どもたち。
一日で、科学の基本、人間の基本、そして、進路の基本を確認できた中学1年生。
さあ、69回生が、いよいよ、聖園での進路考察を始めました!
平成26年4月28日
進路指導部
講話の後は、体験講座です。
科学は一人で完結するものではなく、
同じ時代の人がチームを組んで取り組むものや、
駅伝のたすきのように、時代を超えて、受けついでいくものです。
聖園では、同じ時代の人がチームを組んで取り組むものを体験します。
その時の「当たり前」のコミュニケーションは?
もちろん、「あいさつ・自己紹介・相手の名前を覚える」の3点セットです。
日本なら日本語で通用するかもしれません。海外なら英語が基本。
私たちは、両方を使いこなせることで、世界の人とチームを組むことが可能になります。
今日は、日本語が通じる人と2人でチームを組みました。2人というのは、チームの最小単位です。
つまり基本です。さあ、この「2人」というチームの基本で、
ロボットに自律行動が可能なプログラムを組み込んでいきます。
徐々に、2人の距離が縮まり、チームとして動き出すと・・・
次の「当たり前」のコミュニケーションは?
もちろん、「相手の話に耳を傾ける・自分の意見を伝える・議論をして共通の見解を出す」の3点セットです。
チームで、つまり2人で、お互いに耳を傾け合い、意見を出し合い、共通の見解を出していく。
当然、最初からうまくいきません。
あきらめずにお互いに耳を傾け、意見を出し、議論して、別の見解を出していく。
チーム内での仮説→検証→修正の繰り返し。
そして、自分のチームでの共通の見解を、他のチームとのやりとりで、さらに修正を加えていきます。
先に検証を終えている人のアドバイスも参考になりますし、友人のチームの動きからもヒントを得られます。
ここでは、赤外線を探し、捉え、距離を縮める動きを自律してできるようにプログラムを組みます。
ところが、ここで、大きな問題が。
他チームとプログラムが同じことが判明したにもかかわらず、なぜか、ロボットの動きに違いが・・・
そう。プログラムが同じでも、ロボットの電池残量やバネの強弱、タイヤの摩耗度などが違うと、
自律行動も変わります。今与えられているロボットの状態によって、ベストのプログラムが変わるのです。
ロボットは、人間がプログラムを組み替えますが、人間は、自分自身で、対応を変えていきます。
この講座は、プログラムやロボットを扱うことで、人間自身についても理解を深めていくものなのです。
科学と人間を切り離して考えるのではなく、それぞれの視点から、新たな関係性を構築していくもの。
さあ、サイエンス=コミュニケーション=プログラムで聖園生たちが体験した、
科学と人間の基本をもとに、日常の学びを深めていきます。
平成26年4月28日
進路指導部
サイエンス=コミュニケーション=プログラム(SCP)
毎年4月末から5月初めにかけて、京都大学の北原博士に
おこしいただき、自律行動できるようにロボットに
プログラムを組む作業を通じて、科学の基本・人間の基本を学びます。
毎年、中学1年生と中学2年生がこのプログラムに参加します。
最初は、講話です。
宇宙開発の過程で生み出されたものが
電子レンジやスマートフォン、日焼け止めクリームなど、
今の私たちの生活を支えていること。
宇宙の過酷な環境では、宇宙空間と地球の間の交信に、
時間差が生じて、ロボットへの命令が遅れるから、
自律型ロボットが重要になること。
宇宙では、最終的には人間が生活することから、
限られた資源を有効活用する技術や倫理観が必要なこと。
いずれは、無重力での出産や育児などがありうるので、
宇宙開発には、女性の存在が欠かせないこと。
科学は、限られた特別な人たちの世界ではなく、むしろ、
人類全体の教養であり、男性だけ、女性だけで進展させるのではなく、
人類がスクラムを組んで取り組むものである。
だからこそ、科学には人として「当たり前」のコミュニケーションが大切なのだ、と。
40分にわたる講話で、科学にも人間にも基本のことを、情熱的に
語ってくださいました。
人間の観点からの科学の捉え方。
科学の観点からの人間の捉え方。
講話後の講座で、子どもたちは実際に体験することになります。
平成26年4月28日
進路指導部
第1回学校説明会のプログラムが決まりましたのでお知らせいたします。
*第1回学校説明会*
日時:2014年5月18日(日) 9:30~11:30(予定)予約不要
受付:マリアホール
説明会:2015年度入試(現小6の中学受験時)の日程等の発表、現小5が中学受験時の科目発表、教育理念、進路指導など
小学生対象:体験入学(部活・教科・その他ミニ体験)
プログラム
<第1部:保護者・小学生>
聖歌隊によるハンドベル演奏
高2年生からのメッセージ
学校長より教育理念について
<第2部:保護者>(説明会)
進路指導と各教科の取り組みについて
中学入試について
各教科の出題傾向
<第2部:小学生>(体験入学)
※小学生の方は受付時に希望する体験をお一つお選びください
①ハンドベルにチャレンジしよう!・・・基本打ち、簡単な曲にチャレンジします(12名)
②絵手紙を描こう・・・動物や花をすみ絵などで描きます(10名)
③中学1年生とシスターによる聖園体験ツアー!・・・中学1年生が聖園の生活を語ります(30名)
④お茶をたててみよう・・・茶道を体験し、お茶とお菓子を頂きます(30名)
⑤身近な植物で布を染めよう!・・・身近な植物で染物体験をします(20名)
⑥ビーズでロザリオをつくろう・・・お祈りに使う「ロザリオ」をつくります(20名)
⑦スケッチをしてみよう・・・野菜のスケッチを体験します(7名)
⑧ソフトバレーボールを楽しもう!・・・ソフトバレーボールを体験します(15名)※運動ができる服装と靴の用意をしてください
<説明会終了後、希望者校内見学>
高校1年生は、
聖園の折り返し地点を過ぎ、ラストスパートに向かう学年です。
これまでの進路考察も、
R-capや夢ナビライブ、山崎直子氏の講演などを経て
まとめに入ります。
まとめた考察が、高校2年生での選択科目の選定や
勉強法の確立につながっていきます。
そのために開かれるのが進路ガイダンスです。
10年後を見通し、3年後を想定し、その上で、この1年間の
具体的な取り組みを確認します。
夢や目標はたくさん持つ。
夢や目標をあきらめるのではなく、
コラボレーションさせたり、実現の優先順位を考えたりして、
「今」すべきことを決めていく。
「あとで」かなえられる夢・目標はあとでかなえる。
興味や関心もたくさん持つ。
どれも、これまで人類が積み重ねてきた学問や研究によって
支えられ、広がっている。
夢ナビのプログラムで、日本中の教授や研究者の助けを借りて、
興味・関心と学問・研究をつなげていく。
計画上手になる。
時に「一つひとつ」、時に「同時に」挑戦していく。
時間の量は全員同じ1日24時間なので、時間を増やすのではなく、
時間の質を高めていく練習をしていく。
100分かけていたことを80分でできるようにしていく。
その80分を今度は60分で。そしてさらに、40分でできるようにしていく。
そのために、今の自分がなににどれくらいの時間をかけているか、
記録上手になる。そして・・・・・・!
聖園の高校1年生は、命の研修に、カナダの研修に、進路の考察にと
時間がいくらあっても足りない1年間。
増やせる時間は増やしつつ、
むしろ、同じ時間でできることを増やしていきましょう。
それは、
短期的には大学受験の時に、
中期的には就職の時に、
長期的には人生全般で土台となるものです。
さあ、高校1年生も、満を持して動き出しました!
平成26年4月22日(火)
進路指導部
聖園の公民科での学びは、
中学3年生の「公民」で本格的に体系化します。
知的に体系化することに加えて、
現実の社会との接点を増やすことも大切にしています。
横浜地方裁判所の傍聴や税の作文、新聞スクラップなどは
その一環としておこなわれています。
そして、今回、聖園生が
「第20回全国新聞スクラップコンテスト」で
「審査員特別賞」をいただきました。
新聞スクラップは、
毎年、中学3年生で公民の授業の一環として取り組んでいます。
今回受賞した聖園生のテーマは「国際問題」でした。
受賞後のコメントから、次の3点で
興味や関心、そして自信を得たことがわかります。
「現代社会が抱える課題を発見する大切さ」
「継続することで見えてくる真実の背景を捉える重要性」
「課題を自分の言葉で要約し、自分自身の意見を持つ意義」
結果はもちろんのこと、その過程で身につけたことは、
これからの学びにも、将来にも糧となります。
「たくさんの未知の情報を、短期間で、こんなに知ることが
できるのだと分かり、とてもおもしろかったです。これからも
いろいろなことを知っていけたら、と思います。」
聖園生は、それぞれが、輝く個性を持っています。
今回の受賞も、課題を発見し、継続して調べ、
自分の言葉で要約し、意見を持つという取り組みで
発揮された個性です。
本物の個性は、どのジャンル・どの分野でも
何らかの形で発揮されるものです。
「みんな違って、みんな良い」
さあ、聖園生が、「本物の自分」を随所で発揮します。
平成26年4月17日
進路指導部