MISONO's NEWS

校長の声

校長の声『ミカエル』

 お正月にちょっとだけ明るい話にしたいと思ったところ、浮かんできたのはカトリック教会の典礼からの言葉:

in lucem sanctam 聖なる光へ

 東から登ってくる光はいつもと同じ太陽であるが、元日に見える日の出はやはり特別であろう。元日に早起きして初日の出を見に行くのは少数派かもしれないが、晴れ着での初詣に出かけることとともに、日本のお正月であろう。

 ところで、先の「聖なる光へ」は別な方向を向いている。これは初日の出にではなく、最後の日に見える光の話である。引用されている箇所は「レクイエム」、死者のためのミサからの奉献唱である。

"Signifer sanctus Michael repraesentet eas in lucem sanctam."

「旗手たる聖ミカエルが彼らの魂を聖なる光へと導きますように。」

 ここの「彼ら」は「全ての死せる信者」のことである。"New Year Resolution"、新しい年の初めに掲げる決意には、年によって、それぞれ違う目標が表明されるであろうが、このような新しい出発点においても人生の最終目的、神である「聖なる光」に向かって歩み続けることは変わらない。

 変わらないことはもう一つある。この世に生きている時から私達の道を見守ってくださる大天使ミカエルの導きである。「あけましておめでとうございます」と挨拶を交わす時こそ、私達の決意を応援してくださる方々とともに、神の旗手である大天使ミカエルにも感謝したい。

 この辺でお正月と大天使ミカエルの話を締めてもいいかもしれないが、折角なので聖園女学院のミカエルについて紹介させていただく。ミヒャエルスベルクの大天使とちょっと違って、正門に近いところで構えているミカエルは「3・蛙」の形で生徒の登下校を見守っているのである。無論、当然ながら本学院へ来校される方で、この「3・蛙」に気づかれない方でも見守られている。

 聖園女学院は、今年も、生徒と卒業生が安心してカエルことが出来る場であり続けることを祈っている。

K8-1.jpg1枚目:ドイツのSiegburgの名所であるMichaelsberg( ミヒャエルスベルク)の聖堂にある

大天使ミカエルの像。

K8-2.jpg

2枚目:盾に書いてある "QUIS UT DEUS"「神に似たるものは誰か」は

元のヘブライ語である「ミカエル」の翻訳。

K8-3.jpg3枚目:「3・蛙」

K8-4.jpg

4枚目:「3・蛙」の目線から世を見る。

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