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校長の声

校長の声『誤字』

K22-1.png 季節の挨拶や公式行事の招待状を印刷する前に綴りの間違いがないかと念入りに確認することは作成者の責任であるが、それにしても時々恥ずかしいか、面白い誤字になってしまうことがある。最近の具体例は今年度聖園女学院のクリスマスカードである。お生まれになった幼子を称える「栄光の賛歌」"Gloria"が"Glolia"になってしまったことを見つけたのは、カードの大半を配ってしまった後であった。K22-2.png

 最近のソフトウエアには「オートコレクト」、入力時のスペルミスを自動的に修正する機能が付いているが、安心して確認を機械に任せることが出来るのか、と疑問は残っている。漢字の手書きが苦手の私にとって、漢字変換をやってくれるコンピューターソフトは実にありがたいが、気をつけないと、とんでもない変換ミスの連続になる。

 間違うのはコンピューターだけではない。司祭叙階式(カトリック教会の神父になる儀式)への招待状を封筒に入れる作業中やっと見つけた- 最初の挨拶の文字は「主の不安」になっていたことを。考えてみれば当時の私の気持ちを正確に掴んだ表現であった。開き直って、イエスを死刑に決めたピラトと同様「私が書いたものは、書いたままにしておけ」(ヨハネによる福音19章22節)でことを済ましたら良かったのに、と今思っているが、当時の私はやはり招待状を刷り直して、原文の「主の平和」にした。

K22-3.png 新しい年の始まりにあたって、世界が平和になることを望んでいる多くの人に「主の平和」と挨拶する時期であるからこそ、今年もまた単なる言葉で終わるのではないかという、「主の不安」を感じる方が多いのではないか。世界の平和、そして私達一人ひとりの人生にはオートコレクトは効かないことを忘れないように、という新年の決意は必要かもしれない。

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