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校長の声

校長の声『星空を仰ぎ見て』

 マンガのピーナツの一つの場面。星空を見上げているルーシーの独り言。

"Poets tell us that the answers to life can be found in the stars ..."「詩人達は言っている、人生の答えは星の中から見つけることが出来ると。」

 予想通り、気が短いルーシーの"stupid poets" 「詩人の馬鹿」は最後のコマの落ちとなっているが、これと実に対照的な観想は旧約聖書にある。

 「あなたの天を、あなたの指の業を/わたしは仰ぎます。月も、星も、あなたが配置なさったもの。そのあなたが御心に留めてくださるとは/人間は何ものなのでしょう。人の子は何ものなのでしょう/あなたが顧みてくださるとは。」 (詩篇第8編4節~5節)

 星空を見てがっかりする人もいれば、感激する人もいるが、その主な要因はやはり我々人間の見方、視点にある。

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 今年の2月1日の夜空には非常に面白い現象、金星と月は隣同士で仲良く輝いているのを見ることは出来た。物理的に考えれば、これは100%私達が受けている印象にすぎない。地球と月の距離はおよそ3万8千㎞、地球と金星の距離はおよそ3千8百万㎞であるが、我々人間の視点から、この二つの天体は遠くあるが、近くにいるように見えるのである。

 このような視点からの「誤算」は必ずしも悪いことではない。遠い国に住んでいる人が戦争や自然災害で苦しんでいるのをテレビで見て近くに感じることこそ、同じ人間同士の繋がりを正確に表している視点である。

 人生の中で一番大事な、意味のある事柄を見つけるために、自然現象や社会的実情の裏に隠れている、もっと深い現実に気づく必要がある。「百聞は一見にしかず」と言っても、その一見が言おうとしているメッセージを理解するためには、場合によって、百聞前後の説明が必要かも知れない。また聖書の言葉に戻る。

 「神はお造りになったすべてのものを御覧になった。見よ、それは極めて良かった。」(創世記第1章31節)

 「美は見る人の目の中にある。」換言すれば、神が見てくださることは全て善くて美しい現実になる。これこそ我々人間に課せられた課題である- 愛に満ちた神の視点から我々の「共通の家」である地球、そしてそこで一緒に住んでいる兄弟姉妹という現実に気づくこと-

 どうすれば、それを出来るようになるのか。その第一歩をとるためのヒントはジャカルタの空港でみたポスターで見つけた。

Don't look only at your mobile phone

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 スマホから目を離して、時々夜空の星をみればいいかもしれない。

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