2020年8月アーカイブ - MISONO’s NEWS|聖園女学院中学校・高等学校

聖園だより

後期が始まりました

8月31日(月)より後期が始まり、校舎にも賑わいが戻ってきました。

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【登校風景】 久しぶりの聖園坂です。

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【体調確認】 前期に引き続き、校舎に入る前に検温の確認を行います。

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【校長先生のお話し】 後期の第1日目は「静修の日」。静けさから学ぶ姿勢について、校長先生よりお話しいただきました。
「LEARNING FROM SILENCE」はこちら

その後、各教室にて「放送による安全行動訓練」を行い、防災に関する心構えと対策についての説明を受けました。明日より通常授業(45分授業・休み時間15分)が始まります。






校長の声 ― 静修の日に寄せて ―

LEARNING FROM SILENCE

 皆さん、ごきげんよう。

 例年より少し短い夏休みが終わり、今日からまた普通の毎日・普通の学校生活に戻りますが、「普通」とは言っても、やはり、皆さんもずっと実施してきた、新しい生活様式の「普通」です。一つの具体例は今日の「静修の日」です。年間行事の予定表には「静修の日・ミサ」と書いてありましたが、コロナウイルス対策の一環として、講堂で皆さんと一緒に祈ることは出来なくなったのです。

 このような、あれもこれも出来ない状況ですが、学校生活で一番重要な活動はこの新しい生活様式の中でも出来ます ー 学ぶことです。学ぶことが出来る場は沢山ありますし、そして学び方になると個人差もありますが、聖園の学校生活に欠かせない三つの学び場について話して、皆さんに再確認していただきたいと思います。

 一つ目は授業の前で友達と話して、色々分かち合って「友達から学ぶ場」です。二つ目は授業で先生の話を聞いて学ぶ場です。そして三つ目は最初の二つの間にある「黙想の時間」で、静けさから学ぶ場です。友達から学ぶこと、そして先生から学ぶことについて皆さんはもう十分分かっていますが、「静けさから学ぶ」ことについて説明し、皆さんを少しだけ考えさせたいと思います。

 学び場となっている「静けさ」とは何でしょうか。簡単に言えば、静けさは何も聞こえてこない状態でしょう。例えば、聴力検査の時に、いろんな雑音を完全に閉め出す、シャットアウトする狭い空間に閉じ込められます。その時に何が聞こえてくるかというと、聴力検査に使われている音ですが、不思議なことに自分の心臓の脈拍も聞こえてくるのです。

 このような静けさを朝の教室で確保することは無理ですが、静修の静けさはこのような物理的な「雑音のない状態」だけではありません。むしろ、毎朝、黙想の時に、自分の心の耳を開くことはポイントです。静かになって、心の耳を開いている時に何が聞こえてくるのでしょうか。神様の声も聞こえてくるかもしれませんが、その前に先ず自分のことが聞こえてくることは重要です。つまり、静かになって心の耳を開くことは気づきの場となります ー 普段の自分、そして普段と違う自分に気づくチャンスです。今のありのままの自分なので、自分の欠点にも気づくことになります。このところは聴力検査に似ています。前回の検査と比べて聴力は少し落ちてしまった、と分かるのです。

 次のステップは静けさから学ぶことの目的です。今の、ありのままの自分に気づいて、この自分を受け入れることはその第一歩ですが、ここは止まってしまう場ではありません。むしろ、今の、ありのままの自分の足りないところを確認して、また踏み出して、先に進むことが黙想の目的です。心の静けさの中で自分のことについて学び、もっと自分らしい自分に変わり、成長するチャンスを与えるのは、毎日の黙想の静けさです。

 当然ですが、心の耳を塞いで何も聞こえないようにすることは、学びに繋ぐ本当の静けさにはなりません。

 皆さん、今日からまた友達から、先生から、そして黙想時間の静けさから積極的に学んでください。特にlearning from silence、静けさから学ぶことは「新しい生活様式」を支えることになると思います。
 音・音楽・言葉で言い表せないメッセージが皆さんの心に響いてくるようにお祈りします。

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オンライン自習室イベント開催中!

Zoomを使って大学生のメンターさんと一緒に学べる「聖園女学院オンライン自習室」。図書館のような雰囲気の中で集中して勉強に励むことも、友達と参加して教えあうこともできる聖園生のためのスペースです。メンターさん主催のイベントも頻繁に行われています。
昨日の『テストの振り返り講座』では、メンターさんの中高時代のテスト直しノートを見せていただいたり、振り返り問題を一緒に解いたりしたそうです。
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今日は『はじめての英検!対策講座』、そして24日には『1学期復習テスト』が計画されています。1学期復習テストは中学1年生が対象で、期末試験までの内容をメンターさんが出題してくださいます。オンライン自習室を上手に活用して、夏休みの総仕上げをしましょう!
《聖園女学院オンライン自習室》
8月の開室時間は4日~6日、24日~28日の16時30分から19時00分です。
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校長の声『傘』

 雨の日の卒業式。

 講堂を出る卒業生の写真は建物の二階から撮られているから、色とりどりの傘しか見えない。(1)青空の下で「卒業した!」という嬉しさをカメラで撮ることは出来ないが、この写真は卒業生に相応しい姿を示している気がする。学校で友達と一緒に学んだことは、新しい道に踏み出す自分を守る傘となっていると実感できる時である。そして、友達と一緒に同じ教室、同じ先生に教えてもらったのに、それぞれ違う人間に成長してきたことの象徴は皆が持っている傘である。(無論、「準備万全」は過大評価であろう。傘の準備ができて「雨にも負けず」とは言えるが、強い風になると別な対策が必要である。)

 雨と太陽の光から自分を守ってくださる傘の役割を別なイメージで示しているのは聖母マリアが広げるマント、袖のない外套である。(2)余裕があるから裾を広げてくださるという意見もあろうが、言うまでもなく、これは聖母に相応しい発想ではない。持っているマントは自分を守るためのものだと思わないで、多くの人を助けるために広げてあげたいという優しい心遣いが伝わってくる。

 ドイツのカトリック聖歌には「マリア様、マントを広げてください」という歌がある。(3)心を一つにして聖母の保護を願う歌ではあるが、一緒に祈ってマントの下で守られているのは文化、言語、人種、教育がそれぞれ違う人間である。

 三密を避けるために当面の間多少大きめの傘を共有することは「×」であるが、皆同じ防備対策という傘の下で集まって活動すれば、多様性に満ちた人間社会(そして自然界)を保つことが出来る。祈りだけで解決できる問題ではないが、心を一つにして祈ることは第一歩になるのではないか、と私は思うが。

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(1) 南山高等学校女子部

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(2) ドイツの神言会ザンクト・ヴェンデル修道院の聖堂のマリア絵。

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(3) "Maria breit den Mantel aus"

聖園女学院の記事が掲載されました。

ごきげんよう。
読売新聞オンライン/中学受験サポートに聖園女学院の記事が掲載されました。ぜひご覧ください。
コロナ禍を通して学んだ「対面することのすばらしさ」...聖園

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聖園女学院の特集が掲載されました

ごきげんよう。
中学受験スタディ「スクール特集」に聖園女学院の記事が掲載されました。ぜひご覧ください。
「オンラインによる心のケアと学習指導でコロナ禍を乗り切る」はこちら

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校長の声 ― 前期終業に寄せて ―

ごきげんよう 校長のミカエル・カルマノです。

 皆さんは、新型コロナウイルス感染症が収まらない中で、長期の自宅学習、オンライン授業、そして新しい生活様式のもとでの学校生活など、大変な努力をされました。

 この異例づくめの前期を振り返って、明日から夏休みとなる皆さんに一つの祈りを紹介したいと思います。

God, give us grace to accept with serenity the things that cannot be changed, Courage to change the things which should be changed, and the Wisdom to distinguish the one from the other.

 神よ、変えることのできないものについては、それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。 変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。 そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、識別する知恵を与えたまえ。

 変えることのできなかったこと、そして今も変えることができないことは、感染拡大防止のための新しい生活様式、すなわち三密を避けること、マスク着用、手洗い、放課後活動の当面のお休み、学校行事の中止です。

 引き続き、夏休みの間も、皆さんにこの状況を冷静に受け入れる忍耐力をくださるように神様に私は祈ります。

 ところで、忍耐と我慢を必要とする時間はまだ暫く続きます。夏休みが終わっても、聖園祭、現地研修など出来ない学校行事はたいへん多く、部活も当分の間は出来ません。自分と友達を守るためにです。

 一方で、変えることができるものもあります。自分自身と自分の考え方・ものの見方です。厳しい状況だからこそ、自分を変えることによって世界を変えることは出来るのです。そのための勇気を皆さんが見つけることができるように私は祈ります。

 しかし、忍耐力と勇気だけでは足りません。忍耐力と勇気をきちんと使い分ける知恵も必要です。神がくださる賜物であるこの知恵が皆さんの心に届くように私は祈ります。

 勿論、祈るだけでは不十分です。次のことを皆さんの夏休みの宿題にしたいと思います。それは、皆さんが持っている忍耐力と勇気を正しく使い分ける知恵を得ることです。そのためには、目の前の学習に集中することはもとより、積極的に家の手伝いを毎日すること、得意なことに磨きをかけること、それらの中で気づいたことを書いたり、家族に話したりすることがとても良い。我慢するだけではなく、勇気を持って自分をもっと自分らしい自分に変えてみてください。

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夏休みを前に ― 総合探究・進路指導 ―

今までにない経験の連続だった前期日程も、最終日を迎えることができました。
先週末に期末試験を終えた生徒たちは、明日から夏休みに入ります。

試験返却日の午後に学年ロングホームルームの時間を設定し、校外の方を交えた総合探究活動や進路指導を行いました。

《中学2年生》
総合的な学習の一環として、TWICE PLANの「企業インターンプログラム」に取り組んでいます。明治・森永乳業・ローソン・江崎グリコ・大塚製薬・KDDIといった生徒になじみの深い企業にご協力いただき、実社会で活躍する大人とともに身近な課題を解決する経験を積んでいきます。
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事前に選んだ「インターン先」から早速届いた「指令1(企業情報や市場の調査)」に挑む中2生たち。今まで消費者として関わっていた企業に対する視点が、少しずつ変化していくことでしょう。
後期に発表される「指令2(具体的な課題解決プロジェクト)」の達成を目指して、情報収集に励んでいます。

《高校2年生》
「持続可能な開発目標」のゴール地点まであと10年となった2020年。高2生たちは、SDGsをテーマとする総合探究を進めています。17の目標に分かれ、現状の認識や課題解決のヒントを探っていきます。議論を深めるため、グループの人数は4~6名ずつになっています。
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感染症対策のため、意見の共有は大きなボードと付箋を使って行われました。それぞれの考えが一目瞭然で、議論を進めやすくなるというメリットも生まれました。

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ロングホームルームの終盤には、SDGs教育を推進する一般社団法人Think the Earthの方々へZoomインタビューを試みました。生徒たちの素朴かつ鋭い疑問に、真摯にお答えいただきました。

夏休み明けには中間発表が予定されております。
個人やグループで知見を深め、具体的解決策の立案を目指します。

《高校3年生》
生徒・保護者の希望を募り、大学進学説明会を実施いたしました。
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首都圏の有名大学のご担当者をお招きし、合同ガイダンス・個別相談・Zoom参加などさまざまな形でご参加いただきました。
例年とは全く異なる社会状況の中、大学入試に挑む今年の高3生たち。少しでも安心して自分の進路を実現できるよう、支援していきます。

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