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校長の声

校長の声『あと一歩だけ、前に進もう』

VOX52_1973-08MountainClimbing.jpg  これはNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組の主題歌のリフレインである。この番組で取り上げられているのは幅広い分野で活躍して世間で注目されている方々である。自分の流儀を徹底的に追求し、同じ職業に取り組んでいる人と歩みを揃えず踏み出すゆえに目立つことはこのようなプロフェッショナルの共通点であろう。

 ところで、大分前から気になっていることが一つある。この一歩前に(場合によって後ろに)進むところは険しい崖っ縁であれば、皆と一緒に止まっていた方が無難ではないか、と。

 踏み出す人になることを目指している聖園女学院の在学生、そして既に踏み出している卒業生が何らかの形で注目される人になっていただければ、と私は願っているが、積極的に踏み出すことの目標は目立って(例えばNHKの取材で)注目されることだけではない。

 聖書には自分の仕事ぶりを認めてもらいたいと思っている人への興味深いアドバイスがある。「自分に命じられたことをみな果たしたら、『私どもは役に立たない僕です。すべきことをしたにすぎません』と言いなさい。」(ルカによる福音書17章10節。)確かに、仕事に取り組む時、積極的に踏み出すことは求められるが、「あと一歩だけ、前に進む」ことは目立つための作戦だけであれば、次の一歩で滞ってしまう危険はある。

 いろんな崖っ縁を無事に飛び越えることは人生の本来の目的であれば、踏み出す方向と継続は課題となっている。自分を遙かに超える上のところを目指して、自分を支える力に気づくことに繋がる第一歩を促すことは、聖園女学院が目指している教育である。

 生徒と先生がもっと目立つようになり、聖園女学院の良さがもっと多くの人に注目されれば、と私は願っているが。

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