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校長の声

校長の声『変容』

 カトリック教会は毎年8月6日に「主の変容」という祝日を祝っている。記念されているのは新約聖書に記されている、イエスが3名の弟子たちと一緒に高い山に登られた時の出来事である。「イエスの姿が彼らの目の前で変わり、服は真っ白に輝き、この世のどんなさらし職人の腕も及ばぬほど白くなった。」(マルコによる福音9章2節~3節。)この「高い山」を特定できる具体的な情報はないが、(海抜575㍍の)タボル山だという伝説はある。

 今年の1月にはみその台(海抜42㍍https://www.mapion.co.jp参照)にも似たような現象が見られた。雪に覆われたアヒルたちは真っ白に輝いた。山上のイエスの姿は直ぐに「普通」に戻った。同じように、みその台のアヒルたちもすぐに普通の姿に戻ったが、疑問は一つ残る。「普通」と「変容」、どちらが本来の姿を現しているのか、と。

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 「弟子たちは急いで辺りを見回したが、もはやだれも見えず、ただイエスだけが彼らと一緒におられた。」(同上9章8節。)一緒にいたのは今まで知っていたイエスであったが、この経験は弟子たちにとってイエスの本来の姿を垣間見る機会となったのである。みその台のアヒルたちは、間違いなく、本来の姿に戻ったが、この姿にも(大自然の働き、そして私たちのものの見方によって)、普通を超える変容は見えてくる可能性はある。

 タボル山のイエスと、みその台のアヒルたちは重要なメッセージを伝えている気がする。見慣れている普通の中でも、(変容までいかなくても)今まで気づかなかった現実を垣間見るチャンスはある、と

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