MISONO's NEWS

校長の声

校長の声『神の恵み』

 2018514日の校長の声『早起きは三文の得』*1では「愛人如己」という、「愛の掟」を表す四字熟語を紹介したが、今回はこの掟と「神の恵み」との関係について話すことにした。何故かというと、聖書の中で1番重要な「愛の掟」は決して一方的な命令ではなく、「神の恵み」とワンセットとなっているからである。つまり、愛の実施に欠かせないのは神の恵みである。

 ところで、この恵みはどういう形で私達に届くかを予測するのは極めて難しい。必要に応じて私達が注文できるものではない。むしろ、聖書が語る神の恵みの話を聞いて「えっ?」という反応も十分あり得る。「わたしは言っておく。敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。」という、イエスの厳しい要求に続く説明は1つの具体例となる。「あなたがたの天の父の子となるためである。父は悪人にも善人にも太陽を昇らせ、正しい者にも正しくない者にも雨を降らせてくださるからである。」*2

 分け隔て無く全ての人をご覧になるのは流石に神の働きではあるが、ホワイトクリスマスに欠かせない雪を、今年満開の桜、そして聖園の庭で春を待っていたイースターバニーに降らせてくださったことに感謝の気持ちを直に現すのはそう簡単にできることではないであろう。

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 やはり、神の恵みが色々な形で私達の所に訪れてくることに気づくためには(昨年から聖園女学院の方針を表すキーワードに含まれている)「見つける力」は必要である。

 雪の中で寒い思いしている桜とイースターバニー、そしてコロナウイルスの対応で悩んでいる私達にこの見つける力は既に供えられているに違いないけれど、私達がそれに気づくことこそ神の恵みだ、と私は思う。

*1 https://www.misono.jp/news/2018/05/post-286.html

*2 マタイによる福音5章44節~45節

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