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校長の声

校長の声『2021年7月19日㈪ 08:35 終業式』

 新しい生活様式で過ごした2021年度前期を無事に終えた今日の終業式で皆さんに何を話せば良いのかと考えたとき一つの聖歌の言葉が浮かんできました。出来れば皆さんと一緒に講堂で歌いたいと思っていましたが、講堂で全員参加の学校行事を行うことはまだ出来ないので、ここでこの聖歌集の12番の一部だけを読み上げます。タイトルは「ご覧よ、空の鳥」

ごらんよ空の鳥、野の白百合を

蒔きもせず紡ぎもせずに

安らかに生きる

こんなに小さな命にでさえ

心をかける父がいる

2021-07-19_EndOfSemester_Bird&Rose.jpg この聖歌の歌詞はイエスの有名な言葉を使っています。

「自分の命のことで何を食べようか何を飲もうかと、また自分の体のことで何を着ようかと思い悩むな。命は食べ物よりも大切であり、体は衣服よりも大切ではないか。空の鳥をよく見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に納めもしない。だが、あなたがたの天の父は鳥を養ってくださる。

 なぜ、衣服のことで思い悩むのか。野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。」(マタイによる福音書6章25節~29節)

                                                        

 言うまでもなく、皆さんは空を自由に飛べる鳥ではないし、そしてばら組・ゆり組・すみれ組の生徒であっても神様が備えてくださった衣服を着るわけでもありません。しかし、イエスのたとえ話を聞いて、私達は悩みが多い日常生活を別な観点から見ることは出来ます。「心をかける父がいるから想い悩むな」という、イエスの優しい言葉は皆さんに何を勧めているのでしょうか。一つの聖園バーションを皆さんに紹介したいと思います。

 皆さんは確かにお金を払っていますが、桜庭坂さんは美味しい食べ物を提供してくださるので、何を食べようかと簡単に選ぶことが出来ます。そして、皆さんの衣服は同じ聖園の制服なので、「今日は何を着ようか」と悩む必要はありません。

 もちろん、同じ制服で登校して、同じパンを食べる毎日であっても、これで全ての悩みが消えるわけではありません。しかし、食べ物や衣服、余計な心配から目を離せば、「これこそ大事だ」という課題は見えてくると思います。

 同じ弁当を食べても、そこから得られる力は皆さんそれぞれ違います。皆さんが同じ制服を着ても、その中にいる自分と友達はそれぞれ違うのです。同じ食べ物を食べて、同じ制服を着ているからこそ、本物の自分、そして自分と友達との違いに気づくことは出来ます。ここで一つの課題も見えてくると思います。互いの違いを受け入れて、それぞれ持っている力で競争しないで、協力し合って、何を目指すべきかを一緒に考えて実施する、という課題です。

 この課題を皆さんの夏休みの宿題にして、二つのことをお願いしたいと思います。私達を養って見守ってくださる天の父、支えてくださる友達と家族に感謝することを忘れないでください。そして同じ制服で登校し、同じ桜庭坂さんの弁当を食べる毎日が続く後期にも、力を合わせて、違いを超える協力体制を維持することを目指してください。

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